漢⽅の知識

季節の移り変わりで「体」と「心」は変化する

養生というカンポウテーブルのスープライフ

漢方には、自然界に存在するもの全てを「陰」と「陽」に分類するという考え方が素材します。
1年間の春夏秋冬における季節の移り変わりと同様に「陰」と「陽」のバランスは変化し続けていて、日本では大きく分けると夏至に「陽」が、冬至に「陰」が極まるという流れのようなサイクルを繰り返しています。

例えば3月の寒い、冬の期間の「陰」が少しずつ減り、「陽」が一気にあふれてくる季節が始まります。その時期になると街にも山にもいろんな箇所で綺麗な花々が咲き、木々も一斉に芽吹いてくる明るい季節ですになります、そんな季節の陰陽バランスの変化と共に私達の「体」と「心」影響を受け始めます。

このように、自然だけでなく私たちの体の中にも陰陽の考え方は存在していて、心身ともに健康に過ごせる自然で理想的な陰陽バランスが取れた状態の事を「陰平陽秘(いんへいようひ)」と呼びます。自然界と同じで陰陽のバランスがどちらかに傾きすぎてしまうと花が咲きにくくなるのと同じく、心身にも不調が生じやすくなりますが 、知識があれば、心身の不調を和らげることができます。

漢方の世界では、予め心身の不調を防ぐための暮らし方に「養生」と言われる生活があります。
養生は、病気にかかる前に自分で行える健康管理の方法として注目されています。 養生には、漢方の基礎・適切な運動・バランスのよい食事・休養の取り方・季節(環境)にあわせることなどの分野があり、「養生」の考えのもと、生活をサポートして、より健康に春夏秋冬を暮らすという、先回りの健康法をカンポウテーブルの商品は推進しております。

カンポウテーブルの考える「春の養生」

とても爽やかで、新しい風を感じる季節でもある春。気候も優しく穏やかで過ごしやすくなって来るのを実感する季節です。
新生活で、いろんなことが起こり、日常生活の環境に変化が多々現れる時期なので、環境変化によっていろんなタイプのストレスも受ける季節でもあります。

環境変化により起こるストレスで体内に流れる「気」は停滞気味になり、イライラしたり、少し落ち込みがあったり、肩や首がこったり、何となくお腹が張ったりしやすくなるのも「春」の特徴です。
また「春」は肝に負担がかかる季節とも言われます。

肝の機能には、気や血を体の中で巡らせるという働きかけがあるので、春の特徴でもある環境変化に影響されて起こるストレスと本来の肝の働きの停滞の原因が重なり、春独特の不調が目や筋肉に現れると言われます。
また中医学で肝は「怒りの感情」を生み出すとも言われています。これは要注意ですね。

このような停滞を改善する「養生」には、旬の食べ物を取ることが大切と考えます。
春の食材は肝の働きを改善させて気や血の流れを良くすると言われるものが多いです。
具体的には春菊やたけのこ、さくらんぼ、セロリ、菜の花、ごぼう、アスパラガス、小松菜などがあげられます。
加えて、「酸味」のある食品も効果的です。それに合わせて春の停滞を和らげる漢方として加味逍遥散(かみしょうようさん)」、「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」、「四逆散(しぎゃくさん)」などを組み合わせて食すと、とても春の養生としては有効的です。

また、春は花粉症関連で悩まされる人も多いのではないでしょうか?
そんな症状には「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」や「苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう」なども有効的です。
しかしながら、意識して全てを組み合わせるのは少し困難な状況もあります。
そこでカンポウテーブルは有効的になる春の食材と漢方薬を組み合わせて料理を作り、皆様の春の養生をサポートします。

カンポウテーブルの考える「夏の養生」

一年の中で最も暑く湿気も多くなり、最近では異常気象と言っても過言ではない程の状況や、猛暑という言葉が馴染む夏が続いています。そんな夏は、独特な疲れや怠さなどの体調不良が起こりやす季節です。

漢方の世界では、夏の邪気と言われる「暑邪」の作用により、発汗による身体の「気」と身体のを潤す「陰」この「気と陰」の両方のエネルギーを消耗すると言われます。症状としては、何となくボーとしたり、ほてったり、動悸が起こったりもします。夏はエネルギーの消耗と共に漢方の五臓でいうと「心」に負担がかかる季節とも言われます。その「心」に負担がかかってしまうと体内の水分が減少し血液が流れにくくなり、大切な心臓にも負担がかかってしまいます。

この様に夏の作用によりエネルギーの消耗する状況で、やはり冷たいものを取り入れたいが故に、冷たいものを大量に摂取してしまうと体も冷え込み、胃が冷やされてしまい体内の消化吸収のコントロールを司どる五臓の一つである「脾」の働きが正常通りに機能しなくなってしまいます。この「脾」の働きはとても身体に重要です、「脾」は食事を通して体に不可欠な「気血水」と言われる重要な栄養分を作るとい働きを担っています。

この「脾」の働きが低下してしまうと疲労感や貧血や立ちくらみ、乾き、ほてりなどを起こしやすくなります。

そんな夏の養生ある生活は、ほどほどに暑さを冷まして胃腸を労る食材を取ることが大切です。胡瓜やスイカやトマトやナスなどの夏野菜を中心に取り入れて、尚且つ暑さによる大量消耗対策として鶏肉や山芋なども非常に体に良い影響を与えると思われます。

加えて、適切な食材と共に暑さによるエネルギー消耗を防ぐ漢方として「生脈散」「清暑益気湯」などを取り入れて、暑さで消耗する「気」や「陰」を補える食生活を意識してみると良いと思われます。しかしながら意識して全てを組み合わせるのは少し困難な状況も考えられます。そこでカンポウテーブルは有効的になる夏の食材と漢方薬を組み合わせて料理を作り、皆様の春の養生をサポートしたいと考えています。

カンポウテーブルの考える「秋の養生」

春夏秋冬の中でも、一番過ごしやすい季節が「秋」ではないでしょうか。夏に取り入れた「陽気」を秋の季節に効果が現れる季節としても過ごしやすい季節になります。また食生活では食欲の秋とも言われ豊かな数多く収穫されて食生活が楽しくなる季節だからこそ、次に来る寒い冬の準備をするためにもバランスの良いスタミナと栄養を蓄える季節です。また秋も後半になると冬の訪れを乾燥や気温の低下で感じる頃になると乾燥による「燥邪(そうじゃ)」という働きで「肺」に悪影響を及ぼす時期とも言われています。特に呼吸器疾患(喘息、気管支炎など)の機能弱化や、皮膚や粘膜に対する乾燥による炎症や感染症などには注意が必要です。

この季節の養生生活は、「肺」に労りある食材を選ぶことが大切と思われます。具体的な食材としては、れんこん、トマト、百合根、白きくらげ、白ごま、豚肉、梨、柿、ぶどうなどがオススメです。特に白い食材は体に潤いを与えると言われるので乾燥への労りに良いとも言われています。加えて乾燥の時期には熱を蓄える比較的に辛いと言われる食材、例えば唐辛子や香辛料などは、さらに乾燥の加速を与える可能性があるので食べ過ぎには要注意して欲しいです。

この季節におすすめの漢方は、麦門冬湯(ばくもんどうとう)や滋陰降火湯(じいんこうかとう)、玉屏風散(ぎょくへいふうさん)などが、乾燥による呼吸器の不調、粘膜の不調に効果があるとされています。

秋は、夏の暑さや、日照時間の短縮などで生活が急に変わったりもしますので、体調にも影響があるとも考えられます。そんな秋には次に来る冬のためにゆっくりと体を季節に合わせて季節の変化に合わせれる生活スタイルを考えて過ごしたいものです。この時期に食す良いと言われる漢方は、帰脾湯(きひとう)、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)などが体を整えてくれると思われます。

加えて、秋の体調不調の一つとして猛暑と言われる夏を過ごすために冷たい飲食を食べすぎたり摂り過ぎたり、冷房で体を冷やし過ぎたりしてしまうことで、秋の初旬に身体の疲れやだるさや胃腸の不具合をなんとなく感じることもあります。そんな不具合を感じたら積極的に温かいものを適量食べると良いと思われます。

そこでカンポウテーブルは有効的になる秋の食材と漢方薬を組み合わせて料理を作り、皆様の春の養生をサポートしたいと考えています。

カンポウテーブルの考える「冬の養生」

ゆったりと過ごした「秋」も終わり、寒さが厳しくなる「冬」の季節が到来します。立冬(11月上旬)~立春(2月上旬)までの約3か月間が冬といわれます。勿論ですが寒さの厳しいこの季節、動物で言うと冬眠の様に、栄養分を「貯める」という時期がこの季節に当てはまります。冬は今までの様に活動的に動く生活から少し落ち着き、静かに栄養を蓄え整える生活スタイルを取り入れることをお勧めします。冬は「腎」との関係性が強い時期とも言われるだけあり、ホルモンの分泌に影響を及ぼす季節になります。この「腎」は成長や老化に深く関与する部位でもありしっかりと寒さから体を守ることが大切と考えます。特に寒さの天敵である「寒邪(かんじゃ)」と乾燥の害である「燥邪(そうじゃ)」が合わさることで、粘膜や皮膚に悪い刺激をを与えます。その働きにより風邪などの感染症が増えるとも考えられています。そんな「冬」に体を守るためにお勧めできる食材は「腎」を補う効果が見られる食材を選ぶことをお勧めします。具体的には比較的に「黒い食材」を選ぶことをお勧めします。黒ごま、黒糖、黒豆、黒米、海藻類、黒きくらげなどがお勧めですね。これらの比較的黒い食材に体を温める作用の強い生姜、人参、にんにく、にら、ねぎ、かぼちゃなどを合わせて調理するとさらに理想的な冬の養生になります。冬の養生で少し注意して欲しいことは、適度な塩辛さを持つ食材は「腎」を活性化するとされますが、摂り過ぎは逆にむくみを助長し、「腎」に負荷をかけてしまうことになるため注意して摂取することをお勧めします。

この時期特有の生活スタイルは、とにかく寒さから守る、冷えの新入を防ぐことが大切です。温かいお風呂にゆっくり使ったり、温かいものを食したり、体が寒くなれないような工夫をする生活を作り上げることが大切です。そんな冬の生活にお勧めできる漢方は、冷えを防ぐ効果が期待される「小建中湯(しょうけんちゅうとう)」、風邪などを繰り返す場合には「黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)」などを用いるとよいと思われます。また、冬の寒さや加齢による「腎」の衰えにより冷えをよく感じる方は、比較的出る症状として腰痛や脱毛、むくみなどが多いので、腎を温めるとされる「八味地黄丸(はちみじおうがん)」や「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」などがお勧めです。また、血行不良による冷えなどは血流を良くし血液の流れも活性化する「血府逐瘀丸(けっぷちくおがん)」や「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」などもお勧めです。

そこでカンポウテーブルは有効的になる冬の食材と漢方薬を組み合わせて料理を作り、皆様の春の養生をサポートしたいと考えています。

 

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